エッセンシャルに生きる

何事もやらなければいけない事よりも、やらなくてもいいことや、やらないとイケないと勘違いしている物ばかりを優先してしまいがちだ。ロジック立てて、合理的判断を求められるコンサルでも常々そう思う事が多い。

例としては、新入社員の育成だ。

コンサルの現場では、人材育成に関しては人事部の責任範囲である事が多い。一般的な日系企業であれば「ビジネスルール」と言われる物は職場で教える責任がある。コンサル現場では、着任当初から顧客先への常駐もありうる話なので、表面上は完璧な人材が配属される必要がある。顧客に対して会社としての回答やアドバイスを求められる状態に置かれるわけだ。

だが社会人1年目はどんな大人な人材であったとしても、完璧な人間はいない。コンサルファームに入る様な人間ではある為自己研鑽に関してはモチベーションは高いものの、そもそものビジネスマナーや敬語が疎かったりする。(帰国子女の学生は、日本語が拙かったり漢字が弱かったりする)0.5人前であることは許されないため、今までは部下に対してビシバシ指導してきた。

そうして指導した部下は他のチームにアサインされてしまう事もあるし、転職してしまったりする事も多々ある。プライドが人一倍有る為、反発して逆方向に言ってしまう事もある。指導という投資に対する回収性は著しく低いのだ。指導するという事はそれだけ時間も取られて、自分自身の納得のいく成果物作成からも遠ざかってしまう。だからと言って放置できるほど、図太い感性を持ってはいない。

そうしたモヤモヤをずばり解決してくれたのが本書籍だった。そんな自分が、この本と出会うのは必然だったのかもしれない、次。